コラムの内容には、架空の話も含まれます。
くれぐれも、ご注意ください。



『タロウの大冒険』 2006年1月18日(水)

麻生太郎を乗せたリムジンは、クウェートの宮殿から、国際空港へ向 かうハイウェイを疾走していた。
同乗する遠山清彦・参院議員(外務政務官)は言った。

「麻生大臣、クウェートの王様の弔問は済んだことですし、これから、 ここでイラク復興のために荷物運びをしている航空自衛隊を慰問する わけですが、どうです、一足伸ばして、自衛隊の飛行機に乗って、イ ラクまで行ってみませんか?」
「慰問じゃなくて、視察だけどね」
「そうですか、、、」
「イラクへ行くのかね?」
「ええ、イラクには、まだ行かれたことはないんでしょう?」
「キミはあるのか?」
「はい。わが党の視察団がイラクを訪れたときに、行きましたよ」
「ああ、イラクに自衛隊を派遣するというときに、平和の政党が自衛 隊を海外に出すことを、そんなに簡単に認めていいのかと言われない ために、“イラクまで行って、ちゃんと見て来ましたよ”と言うため の視察団だろ。あれに、いたのか、キミは、、、」

「ええ、防弾ベストとか、ヘルメットとか。
神崎代表は、もうびびッちゃって大変でしたよ」
「ああ、そう、、、」
「ええ。車の側で、子供が普通に歩いてるのに、わが党の代表団は、 ヘルメットに防弾ベストですからねぇ〜、異様でしたよ。浮いてまし た。」
「ふ〜ん、、、」

「で、どうです、イラクへ行ってみませんか?」
「イラクは無理だよ、、、」「どうしてです?」
「クウェートで航空自衛隊を視察するだけでも、大変だったんだから、、、」
「ええ? だって、クウェートの国際空港に降りて、われわれは、すぐ に宮殿に向かいましたけど、その空港で、自衛隊の人たちは働いてるん だから、慰問というか、視察するのに、何の障害もないでしょう?」
「違うんだよ、、、。官邸だねぇ〜、、、」
「首相官邸ですか?」

「そう。小泉総理だよ。ああいう人だから、、、」
「ああいう人って?」
「カリスマだから。織田信長を目指す総理だからねぇ〜、、、。
小泉総理以上に、閣僚が目立っちゃ、まずいんだよ」
「へぇ〜。結構、気を使うんですねぇ〜。」
「そりゃ、そうさ。キミも、神崎代表に気を使うだろ?」
「いや、うちは、そんなことは、、、。それに、もうすぐ引退だし」
「そういう問題じゃないと思うが。まぁ、イラクは、無理だよ」

「いやぁ〜、残念だなぁ〜。
イラクの自衛隊員と握手する写真があったら、次期総裁選びに有利に働 くんじゃないですか?」
「そうかなぁ〜?」「そうですよ、絶対!」
「いやいや、危ないから、、、」
「小泉総理がですか?」
「いや、信長は、なんとかなったとしても、イラクのテロリストは、こ っちの事情は理解してはくれんだろう」
「ああ、そっちですか、、、。
でも、アメリカのライス国務長官は、イラクを訪問してますよ」
「そりゃキミ、強力なアメリカ軍に守られてるからだよ。
日本の自衛隊は、そういう戦闘部隊は送ってないんだから、テロリスト に狙われたら、ひとたまりもない。第一、航空自衛隊だろ? たいした 武器を持ってないだろ」

「まぁ、そうかもしれませんけど。でも、大臣。
それじゃ、日本の自衛隊は、ずいぶん危険なことをしてるのでは?」
「そういうことになるかな」
「そういう人たちこそ、慰問するべきでは、政治家として?」
「視察するだけでも、目立つんだよ、小泉総理ににらまれるかもしれん。 まぁ、私が総理になったら、一緒に慰問に行こうじゃないか。」
「えっ、ほんとですか?」
「でも、総裁選のある9月までには撤退すると思うよ、自衛隊は」
「なんだ、そういうことですか」

安全なところにいるクウェートの自衛隊を視察するだけでも、麻生外相 にとっては、大変な冒険だったようです。


「麻生外相:イラク復興支援の航空自衛隊部隊を視察」

 外務省は17日、クウェートを弔問する麻生太郎外相が同日午後 (日本時間同日夜)、イラク復興支援のため同国に駐留している航空 自衛隊部隊を視察すると発表した。空自部隊は同基地とイラク南部の 間で多国籍軍の支援物資などを空輸している。昨年12月に空自部隊 を視察した額賀福志郎防衛庁長官は陸上自衛隊部隊の駐留するイラク 南部サマワも訪れたが、麻生外相のイラク入りは予定されていない。

 外相は同日午前(日本時間同日午後)、クウェートに到着し、15 日に死去したジャビル首長の弔問を行う。
毎日新聞 2006年1月17日
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ジャービル・クウェート首長弔問のための特派大使派遣について
平成18年1月16日
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/g_aso/kuwait_05/pr.html

1. 政府は、シェイク・ジャービル・アル・アハマド・アル・ジャ ービル・アル・サバーハ・クウェート国首長が1月15日(日曜日)に 逝去されたことに伴い、麻生太郎外務大臣を政府特派大使として、1 月16日(月曜日)出発、同18日(水曜日)帰国の日程で弔問のため同 国に派遣することとした。

2. 本派遣は、わが国とクウェートとの二国間関係の重要性にかん がみ行われるものである。



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