『抗議の韓国議員団:たらい回し作戦』 2005年4月7日(木)

竹島の所有権をめぐる騒動でギクシャクしていた日韓関係ですが、ここへきて、 またひと騒動。文科省が検定した教科書に、韓国が(もちろん中国もですが)、 イチャモンをつけました。

「韓国が不法占拠している竹島」などと教科書に書かれては黙っていられない と、いきり立った韓国の国会議員たちは、集団で、日本に抗議に来るようです。

でも、大丈夫。
日本は、こんな手で、抗議にくる韓国議員団を迎え撃つ作戦です。
韓国の議員団が、まず訪れるのは、文科省。
文科省では、こう対処するつもりのようです。

「“韓国が不法占拠している竹島”とは、どういうことだ?」
「みなさん、冷静になってください。
日本では、教科書は、まったく自由に出版できるんですよ。
完全に自由なんです。そこを、誤解なさってますよ。
自由なんです。
文科省は、単に、どの学年で何を教えるかということを決めてます。それが守 られてるかどうか、誤字脱字がないかどうか。そういうのを検査してるに過ぎ ません。どうか、冷静に。
文句は、出版社に言ってください。
これが、扶桑社の住所です」

となれば、次に訪れるのは、「新しい教科書を作る会」の編集した教科書を出版 する扶桑社です。
「“韓国が不法占拠している竹島”とは、なんだ? 戦争する気か?!」
「みなさん、落ち着いてください。
扶桑社としては、“不法占拠”とはしてなかったんですよ。
韓国が占拠としてたんですよ」
「じゃあ、なんで、“不法占拠”になったんだよ?」
「文科省です。
文科省が、検定で、そうしろって注文をつけたんです」
「文科省が?」
「そうです。文科省です」

議員団の人たちは、みんな首をかしげていたが、中の一人が言った。
「ウソだ!
さっき文科省に行ったが、日本は言論の自由があるから、教科書に何を書くかは、 出版社の自由だと言ってたぞ」
「いや、それは、建前なんですよ。
みなさん、日本は、“ホンネと建前”の社会だと聞いたことはないですか?」
「ああ、あるよ」
「それですよ。
文科省は、外に対しては、自由だって言うんですよ。
でも、ほんとは、そこがダメ、これじゃダメって、うるさく注文をつけるんですよ」
「そんなことで、まともな教科書がつくれるのか?」
「いえ、われわれとしては、売れればいいので、、、」
「売れればいいってことか!?
教科書の内容は、どうなるんだよ?
たとえば、日本統治時代の“創氏改名”については、どう教えるつもりなんだ?」
「ああ、それは、編集にあたってくれた新しい教科書をつくる会の責任です。
こちらが、その住所です」

そういわれて、一行は、新しい教科書をつくる会へ案内された。
「扶桑社の教科書では、日本統治時代の創氏改名が、“日本による強制”となって ないじゃないか?!」
「まぁまぁ、落ち着いてください、みなさん。
その部分は、つくる会の内部でも、もめたんですよ。
強制と書くかどうかについて、、、」
「じゃあ、なんで、強制としなかったんだ?」
「それは、会のメンバーの石原都知事がですね、絶対、強制ではないと言い張って、、、」
「東京都知事の石原慎太郎氏かね?」
「そうです。
こちらが、東京都庁の住所です」

そんなわけで、東京都庁を訪れたご一行でしたが、その日は、石原都知事は、多忙 を理由に、面会はできなかった。
ご一行の滞在中、おそらく、どこへ行っても、このように、たらい回しにされるこ とでしょう。


韓国議員団、竹島問題など抗議の訪日へ

 日本の竹島(韓国名・独島)や教科書問題を取り扱う韓国国会特別委の所属議 員は6日、会合を開き、12日から3日間の日程で訪日し、日本政府などに抗議 することを決めた。町村外相や中山文部科学相、森喜朗日韓議連会長らと会う方 向で調整を進めるという。

 聯合ニュースなどによると、訪日を予定するのは「独島守護および日本の歴史 教科書歪曲対策特別委員会」の議員。同委は与党ウリ党10人、野党ハンナラ党 8人など議員20人で構成され、うち一部が訪日すると見られる。

 この日は金振杓(キム・ジンピョ)副首相兼教育人的資源相らを招き、5日発 表された日本の中学教科書の検定結果への評価などについての報告を受け、今後 の対策を論議した。(2005/4/6/12:37 読売新聞 無断転載禁止)
-------------------------------------------------------------------------
中国、教科書検定で「憤慨」を表明・日本大使に抗議

 【北京】中国外務省の喬宗淮次官は5日、阿南惟茂駐中国日本大使を同省に呼 び、日本の教科書検定問題について抗議した。次官は「侵略を否定し、美化する 右翼の歴史教科書が含まれている」とし、「憤慨」を表明した。

 これに対し、阿南大使は「日本の教科書は国定教科書ではなく、日本のように 言論・出版の自由が完全に保障されている社会では、様々な思想に基づく教科書 が一定の基準を満たせば出版される」と指摘した。

 【ソウル】韓国政府は5日、外交通商省報道官声明を発表した。日韓両国が領 有権を主張する竹島(韓国名・独島)について、一部の公民教科書が日本の領有 権を主張していることに「深刻な憂慮の意」を表明。「政府が責任を持って確固 たる対応をする」と指摘した。

 声明は歴史教科書の検定には「日本政府が自分なりに努力した痕跡があった」 ことも認めた。政府として内容修正は求めず、教科書の採択率を注視する姿勢を 示した。http://www.nikkei.co.jp/
-------------------------------------------------------------------------
教科書検定:竹島表記で譲らず 文科省が主導、修正

 「韓国が不法占拠している竹島」。5日、検定結果が発表された中学教科書。 「新しい教科書をつくる会」主導で、扶桑社発行の公民教科書で、竹島の記述に 検定意見が付き、政府見解通りに修正された。当初、「不法」の2文字はなかっ たが文部科学省が承諾せず、「不法占拠」と明記されたことも分かった。同省は 今回、近現代史の記述に正確性を強く求めるなど中国や韓国への配慮もうかがえ た。だが竹島問題では譲らなかった。

 ◇「不法占拠」使うよう 強い態度につくる会困惑

 領土問題について、学習指導要領は、地理が「北方領土」について触れるよう 定めているだけで、公民に規定はない。「竹島」については教科書に書いても書 かなくても構わないのが実情だ。このため、8社のうち、竹島を記述したのは地 理1社(日本書籍新社)▽公民3社(扶桑社、大阪書籍、東京書籍)だった。  扶桑社の教科書は本文で、竹島などについて「歴史的にも国際法上もわが国の 固有の領土」と書いてある。だが教科書の最初の方のページ(口絵部分)の写真 説明「韓国とわが国で領有権をめぐって対立している竹島」に「領有権について 誤解する恐れがある」と意見が付いた。

 扶桑社は「韓国が占拠している竹島」という案を提示したが、文科省は「韓国 による竹島の占拠は不法」という政府見解と合致しないと、承諾しなかった。  文科省は「検定では出版社に『こう書け』ということはないし、書かないとい う選択肢もある。あくまでも自主的な判断」と強調する。だが、扶桑社は「意見 を付けられたら直すしかない。何度か原案を持っていって、最終的にOKが出た のが政府見解を書いた表現だった」と困惑する。

 他社の記述はどうか。大阪書籍は「韓国もその領有を主張しています」、日本 書籍新社は「日本と韓国の間には日本海の竹島をめぐる問題がある」と書いた。 「韓国が不法占拠」という表現はない。検定意見が付かなかったのは、同一か隣 接するページに日本の排他的経済水域などについての地図が掲載してあるからと いう。同省は「固有の領土であるということが分かる地図とセットで考えれば誤 解の恐れはない。扶桑社の場合、写真説明が本文と離れすぎていて分かりにく い」と説明している。

 ◇歴史認識、本質は変化なし 扶桑社教科書

 扶桑社の歴史教科書についた検定意見は124カ所。前回の137カ所より減 ったが、他社は1社を除いて2けただった。同社は「現行版のシェアが少なかっ たので、教科書としての商品力を上げようと大幅にリライトした結果」と説明す る。

 同社は初参入した前回検定で合格はしたが、採択率は0.038%で、損益分 岐点といわれるシェア1割に届かなかった。そのため中学校約10校に協力を求 め、改善点を洗い出すヒアリングを実施。8ページだった神話を2ページとし、 原文を全文掲載していた教育勅語を一部要約とするなど、内容を変更した。

 だが、申請本を読む限り、本質的な歴史認識に変化はない。南京事件の記述を はじめ(1)満州国建国を「関東軍と現地人政治家によって満州国が建国」 (2)創氏改名について「日本式の姓名を名乗ることを認める」と記述した。検 定意見は「実態について誤解する恐れがある」と指摘し、「関東軍は満州国建国 を実現し」「日本式の姓名を名乗らせる」に修正された。

 一方、南京事件については、清水書院と日本文教出版、帝国書院の3社が「大 虐殺」と記述。東京書籍と大阪書籍も女性や子供ら多くの住民が殺害されたこと に言及した。被害者数が確定していないことに触れた社もあった。教育出版と日 本文教出版は日本が事件をめぐり、諸外国から非難されたこと、また、国民は事 件について知らされなかったことを欄外などで紹介した。

 創氏改名については、扶桑社を除く7社が「日本による強制」と記述した。

 ◇領土と歴史分離、落としどころ探る狙い 韓国政府

 韓国政府は、公民や地理の中学教科書で新たに浮上した竹島問題と、歴史教科 書における歴史認識の問題を分けて対応する方針だ。日韓両政府が対立する領土 問題だけが突出するのを避け、歴史認識で日本の改善努力を促し外交的「落とし どころ」を探る狙いがある。

 01年検定の際には韓国政府が35項目の再修正を要求、駐日大使を一時帰国 させるなど政府が前面に出たが、今回は日本の自発的な修正努力を促し再修正要 求は自制する構えだ。

 しかし、竹島問題では「主権にかかわる領土問題は政府が直接責任を持ち、断 固対処する」(外交通商省報道官)とし、竹島に建築物を増設するなど「実効的 な支配」を進め、国際社会への広報活動を強め、日本との外交摩擦を覚悟で攻勢 をかける見通しだ。

 韓国政府は5日、竹島問題で、前回01年の検定と比較し、公民や地理の教科 書で新たな記述が登場したり、領有権の主張が強化された点を問題視する分析結 果を発表した。それによると、扶桑社の公民教科書で01年教科書になかった竹 島の写真が掲載された点などに加え、他の3社で初めて竹島問題の記述が登場し たことを「改悪」とした。

 歴史教科書では、全8社の教科書を41項目にわたり分析し、4項目だけが問 題解決されたとする見解を示した。外交通商省は、前回検定と比較し「非常に不 十分」としながらも「日本政府なりに努力した形跡がある」と一定の評価をした。  扶桑社の教科書については別枠で、01年に問題と判断した25項目に新たな 問題点を加えた計30項目にわたり検討。植民地支配を正当化する記述が削除さ れた点など4項目を「改善」と評価する一方、日本が朝鮮の近代化に寄与したと する趣旨の表現が強化された点など5項目を「改悪」と指摘した。創始改名を強 制した責任をあいまいにするなど、17項目はそのまま問題が残っており、4項 目は一部改善されたものの、さらに修正が必要と分析した。

 他の7社についても、9項目で01年に指摘した問題が残っているとし、清水 書院の教科書で従軍慰安婦に関する記述がなくなった点など2項目を「改悪」と 判定した。

 一方、日中の市民団体と連携している韓国の市民団体「アジア平和と歴史教育 連帯」の幹部は5日に会見し、「4年前と比べて少しも良くなっていない」と韓 国政府より厳しい見方を示した。

 また、扶桑社の公民教科書の竹島問題の記述について、「領土問題をめぐる右 傾化プロジェクトに、日本の中央政府が連携している可能性が高まった」と不信 感を強めている。

 ◇侵略美化に憤慨 中国外務次官

 一方、中国外務省の喬宗淮(きょうしゅうわい)外務次官は5日、阿南惟茂・ 駐中国大使を呼び「検定結果で合格とされた八つの教科書の中に、侵略を否定 し、美化する右翼の歴史教科書が含まれることに憤慨を表明する」と強く抗議し た。また、日本政府に対しては、歴史の反省と悪影響を取り除くため早急な有効 措置を取るよう求めた。

 中国メディアは検定結果公表前から扶桑社の教科書批判を続けており、韓国の 反応などをにらみ一層批判を強めることも予想される。民間レベルでは教科書問 題と合わせ日本の国連安保理常任理事国入りに対する反対署名や抗議デモが展 開、日本製品不買運動も全国に広がりつつある。

 ◇日韓関係、悪化を懸念 日本政府

 日本政府は5日、韓国側の批判を受け、日韓関係の一層の悪化を懸念してい る。町村信孝外相は7日のバン基文(バンギムン)韓国外交通商相との会談で、 今夏終了予定の日韓両国有識者による歴史共同研究を韓国側の求めに応じて継続 することを表明、「歴史問題に真摯(しんし)に取り組む姿勢」を強調するなど して関係改善策を探る方針だ。

 文部科学省は昨年末来外務省との協議を通じ「検定の透明性を図ることで韓国 や中国の反発を和らげる」(外務省幹部)方針を決め、4年前と同様、検定前後 の教科書の記述をそれぞれ公表することにした。しかしその後、島根県議会の条 例制定を機に竹島問題が争点化。扶桑社の教科書が竹島領有権を明確にした記述 に修正されたことが明白になると、かえって韓国側の反発を招く結果となり、外 務省首脳は「完全に裏目に出てしまった」と落胆の様子だ。

 政府は、今夏をめどに「日韓歴史共同研究委員会」(日本側座長・三谷太一郎 成蹊大教授)の日本側の新委員の人選を行い、韓国側と協議課題や期間の調整に 入る方針だが、こうした取り組みによって韓国側の反発を抑えられるかどうかは 不透明だ。毎日新聞 2005年4月6日



line


掲示板へ

next

back

index

menu

home




SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送