『中国風分祀論』 2005年8月3日(水)

今日、ばったりと、古くからの友人で、ジャーナリストをやってる人に会いまし たよ。 でも、中国に「6ヶ国協議」の取材に行ってるはずなのに、、、。
友人、いわく、「6ヶ国協議は、進展がなくて、面白みがない。
だから、早々と引き上げてきた」ということでした。
時間があったので、お茶を飲みながら話を聞いたら、おもしろいことを教えて くれました。

「中国は、どうだった?」
「6ヶ国協議の取材だからねぇ〜、一応。中国見物している暇はなかったよ」
「いや、中国の観光地がどうか、という話じゃなくて、6ヶ国協議の取材を通して 見る中国の話だよ、、、」
「ああ、そういうこと、、、。といっても、別に、変わったことはなかったかな ぁ〜」「ほんとかよ?! なんかあるんじゃないの?」
「あっ!」「なになに?」

友人は、もったいを付けるように、アイスコーヒーを一口飲んで、言った。
「中国に“分祀論”があるそうだよ」
「分祀論って、靖国神社の?」
「そう。それ」
「それなら、前からあるだろう。知ってるよ。
靖国神社に合祀されてるA級戦犯を、どこかに分ける。分祀だよ。
そうしたら、首相が靖国参拝するのも、認めてもいいという中国の主張だろ?
誰でも、知ってるって」

友人は、アイスコーヒーの氷をかき回しながら、言った。
「違うんだな。いわば、新しい中国の“分祀論”さ。
興味ある?」
「あるある。興味、大ありだよ。早く話してくれよ、、、」
「うん。中国の考えでは、、、
中国が、“東京裁判は間違っていた”と言い出す」
「えっ?! だって、A級戦犯も、B・C級戦犯も、裁いて、日本に戦争責任があっ たという判決を出した東京裁判を否定するのか? 中国が? まさか?!
つうか、何のために?」

「だろ、そう思うだろ? オレも、最初聞いたときは、何のために、そんなこと 言い出すのかと思ったよ。じゃあ、考えてみ。
東京裁判が間違っていた。なかったことにしよう。となったら、どうなるか?」
「東京裁判がなかったことになったら、、、? どうなんの?」
「だから、東京裁判がなかったことになるんだから、その判決によって処刑され た東条英機とか、A級戦犯の人たちの死も、なかったことになる」
「ええぇ〜、そうなるかなぁ〜、、、?」
「そして、A級戦犯の死がなかったことになったら“昭和殉難者”もいなくなる」
「A級戦犯として処刑された人たちじゃないの、昭和殉難者って?」
「そう。だから、東条英機は、A級戦犯でも、昭和殉難者でもなくなる」
「じゃあ、東条英機は、誰になるんだよ? ただのおじさんか?」
「いや、それは知らない。
でも、昭和殉難者として靖国神社に合祀されてるんだろ?」
「そうだねぇ〜」
「だから、昭和殉難者でないんだから、出て行ってもらわないといけなくなる」
「うん、そうなるなぁ〜」
「それが、分祀だろ」
「そうかぁ〜、、、」

友人は、グラスの底のアイスコーヒーを、音を立てて、チュルチュル啜って、言った。
「これが、中国の新しい“分祀論”なんだってよ。
もうすぐ、マスコミから出てくるよ」
「ふ〜ん、なるほどねぇ〜、、、。中国は、考えることが違うなぁ〜、、、。
いや、感心した。
ところで、その東条英機の魂ってのは、どうやって取り出すんだろう、靖国神社から?」
「そんなの知らない」

友人は、アイスコーヒーを飲み干すと、「じゃ、ご馳走さま」と言って、さっさと出 て行った。




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