『解散詔書』 2005年8月8日(月)

今日(8/8)、参議院で、小泉首相が政治生命をかけた?郵政民営化法案が、採 決されましたが、否決となりました。
怒った小泉総理は、前々から言ってたように、衆議院を解散しました。
これには、法律上(憲法上も)手続きがいろいろあって、かなり時間もかかりま す。今回、一番、時間がかかったのは、おそらく、ここでしょう。

参議院で郵政民営化法案が否決されるとすぐに、小泉総理は、首相官邸で、臨時 閣議を招集。
すべての閣僚に、「解散詔書に署名してほしい」と、詔書へのサインを求めまし たが、中に、拒む閣僚もいて、この説得に、時間がかかってしまいました。

やっとのこと、閣僚の署名した解散詔書ができあがると、今度は、この詔書に、 天皇陛下のサインが必要です。(御名御璽です)
そして、内閣総務官が呼ばれ、急いで、皇居に出向いて、天皇陛下のサインを もらってくるようにと命じられました。

宮中に上がって、部屋に通されると、天皇陛下は、印鑑を持って、待っていた。
「遅いよぉ〜。1時過ぎだろ、参院で否決されたのは。
いままで、なにをやってたんだよ。ずっと待ってたんだよ」
「ははぁ〜、失礼いたしました。
少々、障害がござまして、、、」
「まぁいいけど、、、。おっ、キミは、はじめて見る顔だな。
宮中は、初めてかね?」
「はい、陛下。初めてでございます」
「そうか、じゃ、あとで、案内してあげよう、、、。
まぁ、そこへ、かけたまえ。」

内閣総務官は、陛下に解散詔書をお渡しすると、ソファーに座った。
「ここかな、私のサインするところは?」
「はい、陛下。そちらでございます」
「こんなもん、必要なのかねぇ〜、、、?
別に私が、認めるも認めないも、小泉くんが勝手にやってることじゃないのか ね?」
「はぁ〜、そうでございますが、、、
一応、手続き上のものがございまして、、、」
「それは、わかるが、、、。
そう、それに、7月には、解散になるかもしれないからと内々に連絡があった から、ずっと待ってたのに、来ないし、、、」
「はい、あのときは、衆院で可決されたものでして、、、。
ええ、申し訳ございませんでした」
「いいよ、キミが謝らなくても。キミのせいじゃないんだから。だろ?」
「はい。そうでございます。失礼いたしました」

「まぁ、そう、かしこまらなくてもいいんだよ。
そうだ、この詔書の運び方を知ってるかね、キミ?」
「いえ、存じませんが、、、」
「こうやるんだよ」
と言って、陛下は、黒いお盆に詔書を入れ、それを両手で、頭の上に掲げるように持ち、 歩いてみせた。
「どうだ、やってみたまえ」
と陛下はおっしゃって、詔書の入ったお盆を、内閣総務官に渡した。
「はい、これでよろしいでしょうか?」
内閣総務官は、さきほどの陛下と同じように、頭の上に掲げるように持ち、歩 いていた。
「キミ、いいんだけど、、、
いまどき、そんなことやってる人は、いないよ、、、」
「ええっ? ですが、陛下が、、、」
「冗談だよ。そんなやり方、明治以来やってないさ」
「はぁ、冗談で、ございましたか、、、」

内閣総務官は、陛下の署名した解散詔書を、大切そうに、封筒に入れ、帰ろう とした。その時、陛下が言った。
「キミは、宮中は初めてだったろ?
案内してあげるから、ちょっと遊んでいきなさい」
「ああ〜、いえ、陛下、せっかくですが、急いで署名をいだだいて参れという 命令でして、、、」
「そんなもの、いいだろう。
待たせたのは、そっちのせいなんだから、、、。
天皇の命令が聞かれんのか?!」
「あの〜、陛下。私にも、責任が、、、」

「そうか、宮中に興味がなければ、皇太子の若いときのアルバムを見るかね?」
「是非、拝見いたしたいのですが、ほんとに。ほんとに、時間がございません。
急いで、首相官邸に戻りませんと、、、」
「知っとるよ。キミをからかっただけだ。
キミは、まじめな人のようだな。
それじゃ、ご褒美というわけじゃないが、急いでるようだから、皇宮警察の白 バイを首相官邸まで、先導につけてやるよ」
「あの〜、陛下。それも、目立ちますので、、、」
「そうか。それも、いらんのか、、、。
じゃ、恩寵のタバコを持ってくかね、宮中の記念に?」
「いえ、陛下。私は、タバコは吸いません」
「う〜ん、じゃあ、なにがいい、記念になるものは、、、?」

結局、内閣総務官の持っていた携帯で、天皇陛下と内閣総務官のツー・ショット を写メしたあと、大急ぎで、宮中を後にした。
ここが、今回の衆院解散で、一番、時間のかかった箇所であった。


郵政法案否決の場合 本会議開かず即日解散

 小泉純一郎首相は三日、郵政民営化関連法案が参院本会議採決で否決された場 合、直ちに衆院解散に踏み切る意向を固めた。首相は法案成立に全力を挙げる方 針だが、否決されれば、郵政民営化を柱とした小泉構造改革を争点に、総選挙で 国民の信を問わざるを得ないと判断した。解散後の総選挙の日程は「八月三十日 公示−九月十一日投票」が有力。一週間前倒しとなる可能性もある。 

 首相官邸は、既に衆院解散の段取りの検討に着手。法案が否決されれば、衆院 本会議での再採決(三分の二以上の賛成で成立)などの手続きはとらず、即座に 臨時閣議で衆院解散を決定。解散詔書に天皇陛下の署名、押印を受ける。

 参院本会議採決は八日に行われる見通しだが、同日は衆院本会議の定例日では ないため、本会議は開かず、河野洋平衆院議長が議長応接室に各会派の代表を招 き、詔書を読み上げる運びだ。

 衆院本会議を開かずに衆院を解散したケースは、戦後では、一九八六年六月の 中曽根政権下での解散など三回ある。

 一方、政府は三日、参院本会議での法案採決前、緊急の政府・与党首脳会議を 開く方向で検討に入った。

 席上、首相が法案成立に向け、不退転の決意で臨む方針を表明。否決された際 の政局対応について一任を取り付け、解散方針を事実上確認したい考えだ。
東京新聞



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