コラムの内容には、架空の話も含まれます。
くれぐれも、ご注意ください。



『21世紀の成人式』 2006年1月10日(火)

昨日1/9(月)は、「成人の日」でした。
このところ毎年のように「荒れる成人式」とマスコミに騒がれてます が、今年も、あちこちの成人式で、二十歳の若者が、暴れていたよう です。

成人式の会場で、お偉い人があいさつしているときに、騒いだり、バ クチクを鳴らしたり、中には、壇上に上がって、あいさつを邪魔した りといった会場もあったようです。

このように「荒れる成人式」とマスコミに騒がれることを嫌う自治体 は、いろいろと工夫をしています。
「成人式が、おもしろくないから騒ぐのだろう」と、若者自身に、成 人式の運営をさせてみたり、「としまえん」という遊園地のある東京 都練馬区では、遊園地に二十歳の若者を集めてみたり、中でも、千葉 県浦安市の「東京ディズニーランド」での開催というのは有名です。
しかし、このような「楽しめる成人式」を目指す自治体ばかりではあ りません。
そもそも、ワイドショーで「荒れる成人式」のVTRを見て、「近頃の 若者は、、、」などと嘆いているコメンテーターが、成人式を迎える ときには、「日米安保はんた〜い!」と叫んで、警官隊と衝突してた ではないか。
そんなことをすっかり忘れて、一部の若者が、成人式の会場で、ちょ っと騒いだだけで、「近頃の若者は!」と叫び、それを運営する自治 体までも責めるのは、いかがなものか。

そんな考えから、「21世紀の成人式」を目指す自治体の成人式を、取 材してみました。
山形県山形郡東山形村の成人式です。
大雪に覆われる、山奥の成人式なので、どこのマスコミも取材には来 ていませんが、毎年、大荒れに荒れているとのことでした。

壇上に上がった東山形村・村長が、あいさつを始めるやいなや、ペッ トボトルが村長めがけて投げられます。
村長は、これを見事によけて、話を続けます。

今度は、数人の若者が、壇上に駆け上がり、マイクを取って、「みん な騒ごうぜ〜い! イェーイ!」と叫びます。
すると、すぐに警官隊が、これらの若者を排除します。

村長は、あいさつを続けます。
しかし、今度は、数十人の若者が壇上に上がり、「こんなくだらね ぇ〜、成人式、やめちまおうぜ!」と叫びながら、大騒ぎ。
すぐに、警官隊が排除します。

会場内の若者は、どうしているかというと、座席に座っていても、携 帯をやる人、ゲームをやる人、そして、持ち込んだデッキから大音響 で音楽を流す人。
一人も、村長の話を聞いてる人は、いません。

とうとう頭にきた村長が、「人の話を聞け〜!」と大声を出したのを 合図に、会場に来ていたすべての若者が、壇上の村長めがけて、突進 します。警官隊だけではなく、機動隊も投入され、突進してくる若者 を、阻止します。

こうして、最初から最後まで、大混乱のうちに、東山形村の成人式は、 とりおこなわれたのでした。
式の後で、村長にインタビューしました。

「村長、どうして若者の行動を抑制しないんですか?」
「行動を抑制? なんのために?
近頃の若者は、警官隊と衝突する経験なんかできませんからねぇ〜、 この村以外では。成人式で大暴れできるからと、このところ入村する 人が増えてるですよ。少子化の時代に、この村では、人口増加です よ。」
「若者を好き勝手に暴れさせても、いいんですか?」
「好き勝手じゃないですよ。
毎年、若者が暴れますが、けが人は、いません。若者の間でも、成人 式で、どう騒げばいいか、先輩から後輩へ、伝えられてるんですよ。」
「暴れること自体は、どうなんでしょう?」
「暴れたいものでしょう、若いときは、、、?
あなたも、若いときは、暴れたんじゃないですか?」
「いや、私は、、、」
「暴れたいのを、それを無理やり押さえてですよ、遊園地で楽しく成 人式をやろうなどというのは、“邪道”ですよ。いずれ、暴れる体験 なしに大人になった人たちが、ほんとに暴れるときは来ますよ。私は、 そう考えてます。手痛いしっぺ返しを食うことになりますよ、遊園地 で成人したような人たちから。」

「あれ、村長、額に傷といいますか、たんこぶがありませんか?」
「ああ、これねぇ〜。
若いときはねぇ〜、飛んでくるペットボトルなんか、軽くよけられた んだけど、今日、何本か目に飛んできたやつに当たってしまった。
村長を引退するときかもしれんなぁ〜、、、」

と、世代交代まで考えさせられる東山形村の成人式でした。


「遊園地で歓声・復刻式典・クラッカー騒ぎも…成人の日」
新成人
東京の「としまえん」で行われた成人の日の式典で、ジェットコース ターに乗る新成人たち

 成人の日の9日、全国各地で式典やイベントが開かれた。

 今年を20歳で迎えた新成人は全国で約143万人で、前年に比べ て約7万人減。晴れ着やスーツでめかし込み、遊園地などで楽しい1 日を過ごしたが、その一方、一部の式典では、トラブルも起きた。

 東京都練馬区は、遊園地「としまえん」で式典を開き、新成人44 86人が出席した。全員に乗り物の無料券がプレゼントされ、式典が 終わるのを待たずに“早退”して園内へ向かう新成人も。華やかな振 り袖姿でジェットコースターに乗り、絶叫する若者たちなどでにぎわ った。

 戦後間もない1946年に日本で初めて成人式を開いたとされる埼 玉県蕨市では、「還暦」を迎えたのを記念し、第1回式典で配られた と伝えられる紅白のまんじゅうを“復刻”して新成人約700人に贈 った。

 同市の式典は戦争から復員した若者たちを励ますために開かれ、そ の後、全国に広まったとされる。まんじゅうを食べた新成人は「おい しい。かむごとに歴史を感じる」などと話していた。

 一方、盛岡市の「成人のつどい」では、会場で新成人がクラッカー を鳴らし、それを注意した来賓のプロレスラー、ザ・グレート・サス ケ県議(36)ともみ合いになる一幕があった。

 式典には約2500人の新成人が参加していたが、午後1時40分 ごろ谷藤裕明市長のあいさつ中、最前列の男性がクラッカーを鳴らす などした。サスケ県議は男性の腕をつかんで会場の外に出るよう促し たが、男性は抵抗。仲間の新成人10人ほどがサスケ県議を取り囲み、 一時騒然となった。

 市職員が両者を引き離して騒ぎは収まったが、その後も来賓らの祝 辞の中、男性たちはヤジを飛ばすなどして騒いだ。サスケ県議は「荒 れる成人式が岩手で起きたのは残念」と話した。
(2006年1月9日21時49分 読売新聞)
----------------------------------------------------------------
新成人@ディズニー
千葉県浦安市の新成人たちは東京ディズニーランドで成人式を挙げた =9日午後
新成人@雪国
記録的な積雪のあった秋田市内で行われた成人式。新成人は雪道を 足元を気にしながら会場へ向かった=9日午後
http://www.asahi.com/national/update/0109/TKY200601090177.html



line


掲示板へ

次のページ

前のページ

1月のメニュー

コラム・メニュー

home




SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送