コラムの内容には、架空の話も含まれます。
くれぐれも、ご注意ください。



『市役所へ急げ!』 2005年11月24日(木)

せっかく買ったマンションが、地震に耐えられない危険な建物だった ら?
こんなことが実際に起こってるようですが、私も、体験しました。
といっても、欠陥マンションを購入したという話ではなく、今日、た またま、市役所にいたときのこと、、、。
ある男性が、市の職員に、必死に何かを訴えてました。

「ちょっと、聞いてくれよ」「はい、なんでしょう?」
「うちの築35年になる木造住宅が、地震に耐えられる、、、
あれ、なんて言ったっけ、対物?」
「耐震構造ですか?」
「そうそう、耐震構造になってないって、検査結果が出たんだよ」
「そうですか。それで?」
「建て替えたいからさぁ〜、その資金を貸してくれよ」
「あっ、いえ、それがですね。
うちでは、住宅を建て替えるときの、資金の融資というのは、やってま せんよ」
「ウソ言うなよ。
阪神大震災で、住宅がたくさん倒れたから、地震に耐えられるかどうか、 調べてくださいって、市から言ってきたから、調査したんだぜ。その調 査に来た人が言ってたよ。市から援助があるからって」

市の職員は、パラパラと分厚い帳簿のようなものをめくっていたが、言 った。
「あっ、これですね。
え〜と、地震に耐えられるような補強工事をするときの補助という制度 はありますが」
「なんだ? 補強工事?」
「ええ、地震にも耐えられるように、住宅を補強するんです」
「そんなんで大丈夫なのか? うちは、築35年のボロ屋だぜ」
「う〜ん、それは、どうかわかりませんが、、、。
市としては、建て替えの資金融資というのはやってませんので、融資で きるのは、補強工事だけですね」

男性は、頭をひねって考えていたが、言った。
「わかったよ。じゃ、補強工事でいいからさ、それ、やるから。
その工事ができるまでの間、どこかへ引っ越してるから、その引越し費 用も出してくれよ」
「いや、それは、、、」
職員は、また、電話帳のような分厚い書類をめくりながら、言った。
「申し訳ありません。引越しの費用の融資は、やってませんねぇ〜、、、」
「やってない!? なんでだよう! 補強工事が済む前に地震がきたら どうするんだよ!? 死ねっていうのか!?」
「いえいえ、そのようなことは申しませんが、、、。
そういう補助は、うちの市では、やってないんです、、、。」
「だけど、今、テレビでやってるだろう。震度5強で倒壊するから、マンシ ョンを買い取るとか、引越しの費用を出すとか。」
「ああ、あの耐震データ偽造事件ですか。
まぁ、あれは、犯罪みたいなものですから、、、。
おたくのような、自然に古くなったというのとは、話が違いますよ」

男性は、不満そうに「犯罪だと話が別なのか、、、」とブツブツ、つぶや いていたが、ひらめいたように言った。
「犯罪なら、お金出してくれるんだよな。
うちのおばあちゃんが、この前、オレオレ詐欺に引っかかったんだよ。
あのお金、50万。返してくれよ」
「いやいや、返せというのは、犯人に言っていただかないと、、、。
振り込め詐欺の補償は、市では、やってませんよ」

「なんだよ、使えねぇなぁ〜。
市役所は、市民のためにあるんじゃないのかよぉ〜!」

男性は、ブツブツ言いながら、市役所を出て行った。




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