コラムの内容には、架空の話も含まれます。
くれぐれも、ご注意ください。



『もうちょっと引き伸ばして!』 2006年12月19日(火)

安倍首相が、首相に就任するとすぐに、首相官邸の機能強化に乗り出し ました。
「首相補佐官」なる役職をつくり、首相官邸をホワイトハウスのように するつもりだと報じられてました。
安倍内閣の閣僚は、もちろん、この首相補佐官も一緒になって、官僚を 押さえ込み、政治主導の迅速な政策決定を行なうためでした。

そして、国会に対しても、与党で、衆院の3分の2を占めるのですから、 野党は、その影もありません。何もすることはないのです。与党だけで、 審議し、与党だけで採決する。そんなことも、できそうです。

また、党に対しても、これは、小泉前総理のおかげですが、党執行部の 意向に従わないと、選挙で公認しない。対立候補を立てるぞ!と睨みを 利かせると、自民党内では、誰も、執行部や安倍総裁に、文句を言える 人は、いなくなりました。

まさに、安倍総理の目指す「美しい国・ニッポン」をつくるための最適 の舞台が整ったわけです。
しかし、この改革には、持って来いの環境が、とんでもない悲劇にも、 つながっていたのです、、、。
こんなことが、起こりました。
2007年×月のことです、、、。

2006年の中間選挙で、歴史的な大敗北を喫したアメリカのブッシュ大統領。
このままでは、「イラク戦争に負けた大統領」という歴史的評価になって しまう!とあせってました。

そこで、ついに、イラン攻撃を決意。
イラクではなく、隣りのイランですよ。
イランでも、戦争をおっぱじめようとしてました。

そして、小泉総理以来、どこまでもアメリカに着いてきてくれる日本に も、参加するよう要請がありました。
首相官邸は、大慌て!

となるかと思ったら、冷静でした。
そう、そのための官邸機能の強化だったのですから。
「首相、やりましょう! イラクもイランも同じですよ!」
「安倍総理、日米安保のためです。防衛省の初仕事を、イランでやりま しょう!」
などと、安倍首相のまわりは、全員、イラン戦争参加に前向きでした。

困ったのは、安倍首相でした。
「戦争になるよ、、、。やるの、、、? いいの、、、?
誰か反対意見を言う人は、いないのかなぁ〜、うちの内閣には?」
と迷ってました。
戦争になれば、当然、犠牲もでるのです。
それに、アメリカは、イランが大そう嫌いなようですが、日本とは、結 構いい感じの国なのに、、、。そんな国を攻撃してもいいのだろうか?
イラクのようになったら、どうしよう、、、?
安倍総理は、迷ってました、、、。

しかし、安倍内閣は、止まりません!
外務官僚や防衛省幹部が、官邸に何か言って来ましたが、そんなものが 耳に入る官邸ではありません!
「チーム自尊を舐めるのか!?」と一喝し、追い返したのでした。
「戦争だぁ〜!」と首相補佐官を先頭に、安倍内閣は、全員一致で、ア メリカのイラン戦争支援を、打ち出しました。

「イラン戦争支援法案」は、国会へ。
安倍総理は、それでも、まだ望みがありました。
「国会では、なんとかなるだろう」

そんな望みも消えました、、、。
野党は、いつものように反対してましたが、自公からなる与党は、アメリカか らの要請に首相官邸が応えた。となれば、国会も、すぐに応えなくて は! と、シャンシャンと、「イラン戦争支援法案」を通してしまいま した。

ところが、海外では、オーストラリアも、ヨーロッパも、イギリスでさ え、今度のイラン戦争には、反対だったり消極的だったりの対応のよう です。
日本だけ、喜んで協力している様子。

安倍総理は、首相官邸の執務室で、一人、つぶやきました。
「もうちょっと引き伸ばしてよぉ〜、みんな、、、。」




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