コラムの内容には、架空の話も含まれます。
くれぐれも、ご注意ください。



『銀行献金<支持率=迂回献金』 2006年12月20日(水)

「えっ、ほんとに!?」「ほんとですよ、総理!」「ほんとかね、いや、 世耕君らしいな、はっはっはっ!」
首相官邸、総理の執務室では、中川秀直・自民党幹事長、世耕弘成 ・首相補佐官が、安倍総理と談笑していた。実に、愉快そうに。

そこに、血相を変えて、自民党の経理局長・銭形一郎衆院議員が入って きた。
「総理、失礼しますよ。あっ、中川幹事長も。おっ、世耕くん。」
「どうしました?」と安倍総理は言った。

銭形経理局長は、息を整えると言った。
「総理。大手銀行からの献金を断るというのは、ほんとうですか?」
安倍総理は、黙って、うなずくだけだった。
中川幹事長が言った。
「早耳だねぇ〜。ほんとうだよ。
ここの、世耕君が、安倍内閣の支持率を考えたら、今は、銀行からの献 金はもらわない方がいいだろうと言ってね」

銭形局長は、世耕補佐官を見た。そして、言った。
「世耕君、そんなこと言ってもねぇ〜、キミ。
来年は、参院選もあるし。その前に、統一地方選挙もある。
そのお金は、どうしてくれるんだよ?」

世耕補佐官は、安倍総理を見て言った。
「総理、私から話して、いいですか?」
安倍総理は、手のひらを差し出すようにして、「どうぞ」とジェスチャ ーした。世耕補佐官が、話し始めた。
「あのですねぇ〜、銭形局長。
ご承知のこととは思いますが、銀行からの献金といっても、それは、そっ くりそのまま、前に銀行から借りた借金の返済に消えます。」
「うん、、、」
「だから、来年の選挙の前には、また、選挙資金のために借金をすること になるんです。」

銭形経理局長は、頭をひねった。
「いや、でも、借金の分は、どうなる?
来年、選挙のために、お金を借りても、選挙で消える。
じゃあ、借金の分は、どうするんだよ?」

ここで、安倍総理が立ち上がって、世耕補佐官の後ろに回って、肩を揉 みながら、言った。
「そこで、世耕くんが、考えてくれましてね。
地方の銀行から、献金を受けるんです」
「地方銀行から、、、?」
「そうです。
まず、大手銀行から地方の銀行へ融資します。
そのお金を、地方銀行は、自民党へ献金します。」
「じゃあ、地方を回って、やって来るんですね、献金が」
「そういうことです。」

銭形経理局長は、うなずきながら言った。
「ふ〜ん、それなら、大手行からの献金を断ったと、安倍総理の人気も 上がるし、迂回してわれわれに献金も入る。いい案ですねぇ〜。
世耕くんが?」
安倍総理は、世耕補佐官の肩を、ポンポンと叩いて、言った。
「頼りになる男ですよ!」

銭形局長は言った。
「しかし、総理。よく、大手行が、そんな面倒なことをやってくれまし たねぇ〜?」
世耕補佐官が、立ち上がって、言った。
「簡単ですよ。三菱東京UFJが、ニューヨークでトラブルがあって。
それを利用しました」
「というと、、、?」
「FRBにコネがありますからねぇ〜」
「アメリカの連銀?」
「連邦準備制度理事会ですが。そこに、処分にちょっと、手心を加えて やってほしいと、、、。」
「ふ〜ん、それで、三菱東京UFJは、世耕くんに頭が上がらないのか、、、。
それは、すごいなぁ〜。ダテにアメリカの大学に留学はしてないな」
「大学院ですが。もちろんですよ。私は、山本一太とは、違いますから!」

はっはっはっ!
4人は、高笑いした。

「総理、そろそろ、記者会見のお時間です。
くれぐれも、大手行からの献金自粛は、苦渋の選択だったという、苦り きった表情でお願いしますよ。」
「ああ、わかった。
世耕君、キミは、何から何まで、頼りになるねぇ〜」
と残して、安倍総理は、記者会見に向かった。
世耕補佐官は、ニヤニヤしながら、安倍総理を見送っていた。


「大手行の政治献金、自民党が受け取り自粛決める」

 安倍首相は19日、首相官邸に自民党の中川幹事長を呼び、大手銀 行が再開の動きを見せる政治献金の受け取りは党として自粛するよう 指示した。

 公的資金の投入などで最近は業績が好転したにもかかわらず、過去 の赤字を理由に法人税を納めていない大手行への批判が高まっており、 多額の献金を受ければ国民の強い反発を招くと判断した。

 安倍首相は中川氏に、「大手銀行の政治献金再開が報道されている が、過去の経緯にかんがみて遠慮すべきで、そのように扱ってほしい」 と求め、中川氏も「(経理)担当者に伝えます」と了承した。

 安倍首相はその後の記者会見で、「今の段階で主要銀行から自民党 が献金を受け取ることは、国民の理解を得られないと判断した。政治 資金をお願いすることを遠慮させていただく」と言明した。

 自民党は1998年10月、金融システム安定化に向けて公的資金 を受けた銀行からの献金受け取りを自粛することを決定した。以後、 日本経団連に加盟する約80行すべてが政治献金を取りやめている。

 しかし、三菱東京UFJ、みずほ、三井住友の大手3行が今夏以降、 相次いで公的資金を完済したため、献金再開の環境が整ったとして、 日本経団連が全国銀行協会を通じて金融界に献金再開を要請していた。 これを受け、三菱東京UFJ銀行は12月末の取締役会で、献金再開 を正式決定する見込みとなっていた。みずほ銀行も年内再開を検討し ており、三井住友銀行は07年中に再開する方向だった。

 みずほ、旧東京三菱、旧UFJ、三井住友、りそなの大手5行から の自民党への融資残高は、2005年末で計80億円に上っている。 自民党にとって今回の措置は、「受けた献金で融資を返済する、事実 上の『負債免除』だ」という批判をかわす狙いもあると見られる。
(2006年12月19日21時1分 読売新聞)
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「米金融当局、三菱UFJを行政処分…資金洗浄監視で」

 【ワシントン=矢田俊彦】米連邦準備制度理事会(FRB)など米 金融当局は18日、三菱UFJフィナンシャル・グループに対し、マ ネーロンダリング(資金洗浄)への監視体制が不十分として業務の改 善を求める行政処分を行ったと発表した。

 FRBによると、三菱東京UFJ銀行ニューヨーク支店や信託子会 社で内部管理などに不備があったと指摘し、グループ本体を含めて体 制を強化するよう求めた。

 新たな決済監視システムの構築や、口座の身元確認の徹底など内部 管理体制の充実が必要としている。

 改善が確認されるまで、米金融当局に対し、進ちょく状況を毎月報 告することも盛り込まれている。

 三菱UFJフィナンシャル・グループは、「処分を厳粛に受け止め、 深く反省するとともに、改善に向けて必要な対応を講じる」とのコメ ントを発表した。米国内で投資銀行業務を本格的に手がけるために目 指していた、金融持ち株会社の免許取得の申請を当面凍結するとみら れる。
(2006年12月19日12時6分 読売新聞)



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