コラムの内容には、架空の話も含まれます。
くれぐれも、ご注意ください。



『私の手紙です』 2006年11月9日(木)

ある学校の職員室でのこと。
休憩時間に、数人の教師が、おしゃべりをしてました。

「あのニュース聞いた?」
「あれでしょ? 自殺すると予告する手紙を、文部科学大臣宛てに出し たというやつ、、、」
「それそれ、大騒ぎだよねぇ〜。」
「ええ。しかし、文部科学大臣に宛てて出しますかねぇ〜?」
「う〜ん、小学生は、出さないんじゃないかなぁ〜?
文科省に訴えるとか、考えないよなぁ〜、、、?」
「先生、甘いですよ!
ちょっと何かあると、“教育委員会に言いつけてやる!”とか言い出す 生徒もいるんですから。
文科相に手紙を書くことも、思いつくでしょう、小学生でも」
「ふ〜ん、恐ろしい世の中だ。」
「先生、そんな他人事のようなこと言って、もしかして、先生のクラス の生徒じゃないですか?!」
「やめてくださいよ、、、。
いやぁ〜、どうかなぁ〜、、、。まっ、うちは、大丈夫でしょう。」

「しかし、先生。あれは、なんで、手紙なんですかねぇ〜?」
「えっ? どういうことです?」
「今の時代、E-メールでしょう? なんで、手紙なんですかねぇ?」
「携帯電話とか、持ってない生徒かもねぇ〜、、、。」
「じゃあ、2ちゃんねるに書き込みするとか?」
「いや、先生。2ちゃんねるに書いたんじゃ、追跡できるんですよ」
「ほんとですか?」
「犯罪の疑いがあるようなときは、警察が介入するでしょ。
そういうときは、辿れるようですよ、書いた人のパソコンまで、、、」
「へぇ〜、そうなんですか、、、。
悪いことは、できませんなぁ〜、、、。」
「また、先生。悪いことしてたんですか、何か?」
「いやいや、冗談ですよ。」

「いやぁ〜、先生。こういうことは、考えられませんか?
実は、あの手紙を書いたのは、大人なんですよ。
2ちゃんねるやE-メールでは、身元がすぐ、ばれてしまうと知ってる大 人が書いたんです」
「なんだか、推理小説みたいですねぇ〜、先生?」
「そういうの、考えられませんか?」
「う〜ん、ありえますねぇ〜、、、」
「でしょ!?
職場で、いじめを受けてる大人が、助けを求めて書いたんですよ。
子供なら、大人に助けを求めるのはわかりますけど、大人だったら、自 分でなんとかしろって言われるでしょう、誰かに相談しても、、、。」

「そうかもしれませんねぇ〜。
でも、先生。大人が職場でいじめられてるのを、何で、文科相に相談す るんです?
それなら、厚生労働大臣でしょ、労働問題だから、、、?」
「それもそうですねぇ〜、、、。
あっ、先生。
あの手紙を書いたのは、教師かも!?
学校で、いじめを受けてる教師が、助けを求めたんですよ。
それなら、文科相に出すのも、説明できるでしょう」
「なるほど。
でも、学校で、教師がいじめられるなんて、あるんですか?」
「あるそうですよ。ほら、この前、校長にいじめられたとかで、自殺し た教師、いたじゃないですか。」
「ああ〜、なるほど。」
「校長だけじゃなく、同僚の教師とか、教育委員会とか、教室の生徒に いじめられてるとか、父母とか、、、。
集団あるところに、いじめありですよ、先生。今の世の中!」

この話に耳をそば立てて聞いていた教師が、突然、立ち上がると、
「僕は、そんな手紙、書いてませんよ!」
と叫んで、職員室を飛び出していった。
「やっぱり、アイツだった。」
残った教師は、うなずきあった。


「新宿駅爆破」2ちゃんねるに書き込み 容疑者逮捕
2006年11月08日15時36分

 電子掲示板「2ちゃんねる」にJR新宿駅の爆破予告を書き込み、 業務を妨害したとして、警視庁捜査1課と鉄道警察隊などは8日まで に、威力業務妨害の疑いで千葉県佐倉市表町、アルバイト平川雄大容 疑者(23)を逮捕した。「腹いせに世間を騒がせようと思った。ほ かにも10数件やった」などと容疑を認めている。

 7月25日から9月にかけ、JR上野駅、渋谷駅の爆破や、都内の 有名私立小学校の襲撃予告など約60件の書き込みが相次いでおり、 同課などは余罪を追及する。(時事)
(朝日新聞 http://www.asahi.com/)
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「いじめ苦の自殺予告手紙、文科相宛て届く」

 いじめを苦にした自殺を予告する文部科学相あての手紙が6日、文 部科学省に届き、同省は7日午前0時過ぎ、銭谷真美・初等中等教育 局長が異例の緊急会見を開いた。

 封筒のあて名には「伊吹文明大臣様」と書かれ、中に大臣、教育委 員会、校長、担任、同級生、その保護者、両親に向けた計7通の手紙 が入っていた。差出人の名前や地域、学校名などを特定できるものは 記載されていなかった。

 大臣あての手紙では、「8日までになにもかわらなかったら、自殺 します。場所は学校でします」とし、「11日土曜日に自殺すること を証明します」と書いていた。「クラスのみんなへ」と原稿用紙に書 かれた手紙の中では、「なぜ僕をいじめるのですか。『キモイ』から ですか『クサイ』からですか」「なぜ僕をさけるのですか。なぜ僕の ズボンをおろすのですか」などと訴えていた。

 同省では、封筒の消印の一部に「豊」とみられる字があったため、 全国で「豊」のつく集配郵便局のある21都道府県39区市町村に、 いじめの相談を受けている事例があるかを至急、調べるよう要請。他 の県にも手紙が同省に届いた事実を知らせた。

 銭谷局長は「人の命はかけがえないもの。失われた命は戻らない。 手紙を書いた子どもさんも自殺をしないで命を大事にしてほしい」と 呼びかけた。
(2006年11月7日2時12分 読売新聞)
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自殺予告文の発信元は「豊島」の可能性 伊吹文科相

 いじめを原因として自殺を予告する伊吹文明文部科学相あての手紙 など計7通が文科省に届いた問題で、伊吹文科相は7日の閣議後会見 で、不明だった発信元の集配郵便局について「複数の専門家に専門的 な調査を依頼した結果、『豊島』の可能性が強いといわれた。可能性 として東京都の教育委員会には念押ししたい」と述べ、東京・豊島区 内から郵送された可能性があるとの認識を示した。

 差出人は、8日までにいじめが改善されなければ、11日に学校で 自殺すると予告している。手紙の消印の日付は4日で、文科省に到着 したのは6日午前だった。差出人は不明だが、文面や「僕」との記述 から小・中・高校生の男子と推測される。消印が「豊○局」(2文字 目は不明)と読めるため、文科省では該当する全国21都道府県の3 9市区町村の教育委員会に対し照会作業を始め、対応を要請した。

 伊吹文科相は、「いろいろな可能性があるが命に関する問題だ。い たずらでない場合、教委や教師に隠してはいけないと指導している文 科省として、率先して姿勢を示さなければならない」と強調した。さ らに、今後も同様の手紙が送付された場合は「中身による。名前があ れば(差出人を探す必要がなく)公表の必要はない」と話している。
(2006年11/07 14:24)
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『相談する勇気を』いじめ自殺予告 都教委が呼び掛け

 いじめが原因で自殺すると予告した手紙が文部科学省に届いた問題 で、東京都教育委員会は八日、緊急アピールを行い、中村正彦教育長 が差出人に向けて「どんなことがあっても自らの命を絶ってはいけま せん。相談する勇気を持ってください。必ず誰かが受け止めてくれる ことを信じてください」と呼びかけた。

 手紙は東京都豊島区から投函(とうかん)された可能性があり、都 教委は都立学校や全区市町村に確認をしているが、手紙の内容に該当 する情報はないという。

 アピールは児童生徒や保護者、学校側に向けても発信。都教委は都 教育庁に設置している「いじめ等問題対策室」の相談電話を八日から 二十四時間受け付ける態勢に切り替え、差出人に電話をかけるよう訴 えている。相談電話は03(5320)6888。
2006年11月8日
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