コラムの内容には、架空の話も含まれます。
くれぐれも、ご注意ください。



『松本市のYM準備室長』 2006年11月27日(月)

2002年6月ころのこと、、、。
男は、朝ごはんの最中だった。
長野県松本市役所の市長秘書室に勤める松岡五郎は、妻に言った。
「あっ、悪い。オレの机の上の書類の入った封筒を持ってきてくれる?」

妻の幸江は、夫の部屋に書類を取りに行くと、机の上には、二つの封筒 があった。
「あなた! 二つ封筒があるけど、どっち!?」
と大声で言った。
「両方頼むよ!」
夫は、口の中にごはんを詰め込みながら、叫んだ。

幸江は、封筒を持ってきた。
「ねぇ、この“TM”って、何? トレードマーク?」
一つの封筒に書かれてあった文字を見て言った。

「TMは、タウンミーティング。」
「なに、それ?」
「ほら、小泉総理が、全国を回って、国民の声を直接聞きたいとかで、
国民との対話とかいってるヤツ。たまに、ニュースでやってるだろ?
あれだよ。」
「そうなの。松本にも、来るの、小泉総理?」
「いや、小泉総理は来ないけど、閣僚が何人か来るみたいだよ」

「ふ〜ん。それじゃ、こっちの“YM”は、なに?」
「あっ、それは、機密文書!」
「へぇ〜、何なのよ、機密って。おもしろそうじゃない。
ねぇ、あなた、何なのよ!?」
「誰にも言わないでくれよ」「ええ」
「YMは、やらせミーティング」「やらせミーティング!?」
「おい、声がでかいよ!」
「あらっ、ごめん。で、なによ、やらせミーティングって?」

夫は、お茶を飲みながら、テレビのリモコンで、ボリュームを上げると、 妻に顔を近づけ、話し出そうとした。しかし、妻が先に言った。
「なんで、テレビの音を上げたの? 話にくいじゃない?!」
「盗聴されてると、まずいから、、、」
「まさか、スパイじゃあるまいし、、、」

夫は、妻の顔に触れるほど近づいて言った。
「タウンミーティングを取り仕切ってる内閣府から、連絡があったんだ よ。“万事手抜かりのないように”って。」
「万事? 手抜かりって、、、?」
「要するに、会場は、ほぼ一杯にすること。
質問者をあらかじめ準備しておいて、質問内容も把握しておくこと。
そういうことをやれって、いわれた。
オレは、やらせミーティングの準備室長に任命されたんだ。」
「すごいじゃない!」
「でも、機密だから、、、。公言できないんだよ、、、」
「なんだ〜、、、。
でも、あなた、そういうのって、“やらせ”じゃないの?」
「そうだよ。だから、やらせミーティングって呼ぶことにしたんだ。
内緒だよ。いいね?!」
「もちろんよ〜」

夫は、時計を見ながら立ち上がった。
「じゃ、行くよ。」
妻は、夫を玄関まで見送った。
「ねぇ、あなた。内閣府の誰が、そんなこと、取り仕切ってるの?」
「安倍官房副長官。」
「誰?」
「小泉総理の次の総理を狙ってる男だよ。
だから、小泉総理がつまずくと、まずいんだろう。
じゃ、遅れるから。」

「いってらっしゃい」
妻は、夫を見送ると、すぐに、電話をとった。
「ね〜え、奥さん、朝から、ごめんなさ〜い。
ここだけの話なんですけど、、、」

現在、やらせミーティングと安倍総理(小泉内閣時代は、別の役職です が)の関係を取材しようと、新聞、テレビ、各社が、松本市内を走り回 ってるそうです。


「TM質問者の確保、内閣府が依頼 02年長野県松本市」
2006年11月25日11時13分

 02年7月に長野県松本市で開催した政府主催のタウンミーティン グ(TM)で、内閣府が市側に質問者確保の依頼をしていたことがわ かった。また、当日の参加者約440人のうち約130人は、市側が 独自に募った職員だったという。

 市によると、1カ月ほど前に内閣府から「質問者が少なくて短時間 で終わるのは困るから」などとして依頼があった。市の福祉担当者ら を通じて人選し、福祉や町会関係者ら4人の質問者を確保したという。

 ミーティングには、坂口力厚生労働相、佐藤静雄国土交通副大臣= 肩書はともに当時=が出席。4人は一般参加者とは別に、ステージ近 くに座り、名前を書いた紙が張られていた。質問の口火を切る形で要 望などをしたという。市の担当者は「大臣が来るのはめずらしく、市 民の要望を直接聞いてもらうのに良い機会。やらせという認識はなか った」と話す。市から4人へ報酬などは支払っていないという。
(朝日新聞 http://www.asahi.com/)



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