コラムの内容には、架空の話も含まれます。
くれぐれも、ご注意ください。



『誓約書』 2006年11月29日(水)

自民党の復党騒動が、ほぼ決着となりました。
造反組み12人のうち、平沼赳夫先生を除く11人が、自民党への復党願い を提出。受け入れられ、審査ののち、復党が認められる運びです。

ただ、平沼先生は、復党願いは提出しましたが、11人は提出した「誓約 書」なるものを提出しなかったため、復党の条件をクリアできませんで した。

「誓約書」とは?
下に(下の下に)ありますように、とんでもないことをして、申し訳あ りませんでした。二度としませんから、お許し下さい。という屈辱的な 内容です。
11人は、これにサインし、平沼先生は、断固拒否。

でも、ちょっと変です。
これは、去年の郵政民営化法案に端を発した問題。
はじめの衆議院を通過した郵政民営化法案を否決したのは、参議院でし た。
そのせいで、小泉総理(当時)は、衆議院を解散したのです。

そのときの選挙で当選し、今になって、復党したいという衆院議員には 「誓約書」を求めるのなら、原因を作った、参議院の議員にも、何かを 求めないと、おかしいのでは?

郵政民営化法案の否決のときに活躍した(?)中曽根弘文・参院議員に 聞きました。

「中曽根先生、今回の復党問題、どうお考えですか?」
「まぁ、来年の参院選挙もあるし、仕方ないんじゃないの、、、」
「そうですか。
あの〜、それで、誓約書にサインさせられてましたが、、、」
「ああ、なんか、そこまでしなくても、という感じで、かわいそうだった ねぇ」
「中曽根先生も、そう思われましたか。」
「うん、みんなそう思ってるよ。私の周辺ではねぇ〜」

「ところで、そもそも、復党組みが、こんな屈辱的な扱いを受けるのも、 参議院が、郵政民営化法案を否決したからじゃないか。
そんな意見もあるんですが、、、」
「えっ?! いまさら、そんな、、、。
だって、二度目のときは、ちゃんと、賛成に投票したし。」
「ええ、でも、野田聖子衆院議員も、二度目の衆院本会議、総選挙の後の ですが、そのときは、賛成してますよ。
それでも、誓約書が必要といわれてる、、、」
「野田聖子ねぇ〜、、、。
まぁ、一旦、党を出たわけだから、復党するに当たって、そうねぇ〜、け じめというのか。そういうのが必要なんじゃないの。」

「そうなんでしょうか、、、。
う〜ん、どうも、まだ、納得がいかないんですが、、、。
野田聖子議員たちに、自民党を離党するよう勧告したりしましたよねぇ 〜。あのときに、同じように、参議院で最初、反対した議員にも、出て 行け!と、何で言わなかったんでしょう?」
「そりゃ、だって、そんなことしたら、参議院で、自民党が過半数でな くなるからだよ。公明党と合わせてもね。」
「なんだ、そういうことですか、、、」
「そうに決まってるよ。今回の復党騒動もね。」
「今回も?!」
「そうだよ。なんだか、情だの筋だのと言ってるけど、結局、来年の参 院選挙で、過半数を維持できるかどうかなんだよ。」
「参議院で過半数ですか、、、。」
「そう! 国会はね、そういうところなの。
あっ、それから、さっきのかわいそうに思うとかの話、匿名で頼むよ。」
「どうしてですか?」
「いや、私もね、処分されてね。まだ執行猶予の最中なんだよ。
党員資格停止1年。執行猶予2年てね。」
「なんだか、犯罪者みたいですねぇ〜、、、」
「まっ、それが、政治の世界だから。
党の中でもね、権力を握ったものが“正義”なんだよ」

そんな中曽根弘文先生でしたが、そういうことなので、上の“かわいそ うに思う”うんぬんは、匿名の議員の話として読んでください。

そして、もう一人、聞いてみたい人に、電話してみました。
柏村武昭・参院議員です。
「柏村先生、お忙しいところ、恐れ入ります。
自民党の復党問題で取材をお願いしたいんですが、、、」
「今ねぇ、それどころじゃないんだよ。
来年、広島市長選挙に出るからねぇ〜、準備が大変で。
悪いけど、今は、無理だなぁ〜、、、。当分、無理だよ」
「先生、でも、先生は、現職の参院議員だし。国会開会中では?」
「国会? どうせ、来年で任期は終わるんだし。
その前の市長選で勝たないと、失業だからね。
それどころじゃないんだよ。
悪いね、献金リストを作ってるから、じゃ、この辺で。」

柏村武昭先生は、すでに、選挙戦モードに入っているようで、インタビ ューは、できませんでした。


政治信念で受け入れず 平沼氏「無所属で努力」

 郵政造反組の平沼赳夫元経済産業相は27日昼、都内の事務所で記 者会見し、復党願に誓約書を添付しなかったことについて「厳しい内 容の誓約書をのむかどうか、自分の政治信念を考え、どうしても受け 入れることはできなかった」と理由を説明した。

 復党願は受理されない公算が大きいとの見通しを示した上で、今後 の政治活動に関しては「新しい党をつくったり、他の党に入ったりす る気持ちはない。無所属で一生懸命努力する」と強調した。

 来年の参院選での対応では「自民党しか選択肢はないと言っている。 よほどのことがない限り、自民党候補を応援する」と明言。自民党の 現状を「独裁的になっている。かつての自民党の良い面が失われてい る」と評した。
(共同)(2006年11月27日 13時43分)
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「復党願と誓約書要旨 郵政造反組」

 郵政造反組の復党願と誓約書要旨は次の通り。

 【復党願】

 このたびの安倍政権発足に伴い、安倍晋三首相の目指す安倍改革を 共に推し進め、自民党のさらなる発展に寄与したいと思い復党を申請 いたします。よろしく審議されることを望みます。

 【誓約書】

 離党勧告処分の対象となった行為は遺憾であり重大な責任を認識し ております。今後は広く国民の理解が得られるよう真摯な取り組みを してまいります。次のことを自民党および有権者に対し誓約いたしま す。

 一、党則を順守し、党員としての義務を忠実に履行するとともに、 国民の奉仕者として党活動に尽力する。

 一、安倍首相の所信表明を全面支持するとともに、国民に約束し国 会で成立した郵政民営化を含む政権公約の実現にまい進し、国民の真 の期待に応えるべく努力する。

 一、誓約に違反した場合は政治家としての良心に基づき議員辞職す る。(一部議員は「身を処する」)

 誓約書が公表されても異議ありません。

(初版:2006年11月27日17時3分)中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2006112701000344_Detail.html



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